JIS L 1902(ハロー法)

概要

検体周辺のハロー(発育阻止帯)から、繊維製品の抗菌性の有無を調べる試験です。
菌の増殖を抑制する効果があるかどうかのスクリーニング目的等で実施されます。
液体を用いて試験することも可能です。その場合、液体をペーパーディスクに含浸させて用いることが多いです。

試験方法

試験菌液(普通ブイヨン培地を用いて調製)を普通寒天培地に接種し、試験培地とする。試験培地の中央に検体を置き、37±2℃で24〜48時間培養する。培養後、ハロー(発育阻止帯)の幅を測定する。

試験菌種

Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)NBRC 12732
Klebsiella pneumoniae(肺炎桿菌)NBRC 13277

※試験目的によって試験菌液・試験菌種を規定から変更して実施することもあります。

検体の必要量

〇最低必要量
・織物、編物および不織布の場合:直径28 mmの円形または28 mm×28 mmの正方形のものを3枚

*弊社で裁断することも可能です。
*その他の形状(糸状、綿状など)の場合はお問い合わせください。
液体の場合は10 mL程度ご提供ください。
*可能でしたら、予備を含めて最低必要量の2倍程度ご提供いただければ幸いです。

試験実施にあたって必要な情報

お見積りにあたっては、下記のような情報を頂ければスムーズです。

・検体の種類数
・無加工試験片に該当する検体の準備の有無
・要求される成果物(和文報告書以外にあれば)
・試験菌種(規定と異なる菌種で実施したい場合)

※特にご要望がなければ、和文のご報告書(試験方法・試験結果(ハローの幅、ハローの有無)を記載、画像なし)のみとなります。

納期

2週間~
*詳しくはお問い合わせください。

費用

お問い合わせください。

その他試験方法のご案内

弊社では、さまざまな試験方法で試験を受託しております。
弊社で受託している主な抗菌性試験・抗カビ性試験の一覧
以下に挙げた以外にも試験実施が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

調べる内容試験名主な検体
性状
検体と菌の接触
による除菌効果
(直接)
液剤の除菌試験(試験菌懸濁法)液体
検体と菌の接触
による除菌効果
(担体を介して)
住宅用合成洗剤及び石けんの除菌活性試験方法
スポンジに対する台所用合成洗剤及び石けんの
除菌活性試験方法
液剤の除菌試験(硬質表面キャリア法)
液体
物理的処理
による除菌効果
ウェットワイパー類の除菌性能試験方法ウェットワイプ
検体による菌の
増殖・発育抑制
効果(定量)
抗菌試験(JIS Z 2801)平板状の
試験片
シェーク法特殊な形状の
試験片
抗菌試験(JIS L 1902(菌液吸収法))
JIS L 1921(繊維製品の抗かび性試験方法)
AATCC TM100(繊維材料の抗菌加工に関する試験方法)
吸水性のある
試験片
・吸水性樹脂抗菌性能試験方法
(日本衛生材料工業連合会・吸水性樹脂工業会)
吸水性樹脂
試験片
JIS R 1702(光触媒の抗菌試験)
JIS R 1705(光触媒の抗かび試験)
光触媒加工した
試験片
JIS K 6400-9(軟質発泡材料の抗菌試験)スポンジ製品等
バイオフィルム測定法試験片、液体など
検体による菌の
増殖・発育抑制
効果(定性)
ハロー法液体、繊維片
など
カビ抵抗性試験さまざまな性状
の検体
検体処理による
除菌効果
除菌試験(UV照射)紫外線照射装置
除菌試験(モップ・ロボット掃除機)モップ、
ロボット掃除機など

不明点ございましたら、お気軽にご連絡下さい。