概要
検体周辺のハロー(発育阻止帯)から、繊維製品の抗菌性の有無を調べる試験です。
菌の増殖を抑制する効果があるかどうかのスクリーニング目的等で実施されます。
液体を用いて試験することも可能です。その場合、液体をペーパーディスクに含浸させて用いることが多いです。
試験方法
試験菌液(普通ブイヨン培地を用いて調製)を普通寒天培地に接種し、試験培地とする。試験培地の中央に検体を置き、37±2℃で24〜48時間培養する。培養後、ハロー(発育阻止帯)の幅を測定する。
試験菌種
・Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)NBRC 12732
・Klebsiella pneumoniae(肺炎桿菌)NBRC 13277
※試験目的によって試験菌液・試験菌種を規定から変更して実施することもあります。
検体の必要量
〇最低必要量
・織物、編物および不織布の場合:直径28 mmの円形または28 mm×28 mmの正方形のものを3枚
*弊社で裁断することも可能です。
*その他の形状(糸状、綿状など)の場合はお問い合わせください。
*液体の場合は10 mL程度ご提供ください。
*可能でしたら、予備を含めて最低必要量の2倍程度ご提供いただければ幸いです。
試験実施にあたって必要な情報
お見積りにあたっては、下記のような情報を頂ければスムーズです。
・検体の種類数
・無加工試験片に該当する検体の準備の有無
・要求される成果物※(和文報告書以外にあれば)
・試験菌種(規定と異なる菌種で実施したい場合)
※特にご要望がなければ、和文のご報告書(試験方法・試験結果(ハローの幅、ハローの有無)を記載、画像なし)のみとなります。
納期
2週間~
*詳しくはお問い合わせください。
費用
その他試験方法のご案内
弊社では、さまざまな試験方法で試験を受託しております。
*弊社で受託している主な抗菌性試験・抗カビ性試験の一覧
以下に挙げた以外にも試験実施が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
調べる内容 | 試験名 | 主な検体 性状 |
---|---|---|
検体と菌の接触 による除菌効果 (直接) | ・液剤の除菌試験(試験菌懸濁法) | 液体 |
検体と菌の接触 による除菌効果 (担体を介して) | ・住宅用合成洗剤及び石けんの除菌活性試験方法 ・スポンジに対する台所用合成洗剤及び石けんの 除菌活性試験方法 ・液剤の除菌試験(硬質表面キャリア法) | 液体 |
物理的処理 による除菌効果 | ・ウェットワイパー類の除菌性能試験方法 | ウェットワイプ |
検体による菌の 増殖・発育抑制 効果(定量) | ・抗菌試験(JIS Z 2801) | 平板状の 試験片 |
・シェーク法 | 特殊な形状の 試験片 | |
・抗菌試験(JIS L 1902(菌液吸収法)) ・JIS L 1921(繊維製品の抗かび性試験方法) ・AATCC TM100(繊維材料の抗菌加工に関する試験方法) | 吸水性のある 試験片 | |
・吸水性樹脂抗菌性能試験方法 (日本衛生材料工業連合会・吸水性樹脂工業会) | 吸水性樹脂 試験片 | |
・JIS R 1702(光触媒の抗菌試験) ・JIS R 1705(光触媒の抗かび試験) | 光触媒加工した 試験片 | |
・JIS K 6400-9(軟質発泡材料の抗菌試験) | スポンジ製品等 | |
・バイオフィルム測定法 | 試験片、液体など | |
検体による菌の 増殖・発育抑制 効果(定性) | ・ハロー法 | 液体、繊維片 など |
・カビ抵抗性試験 | さまざまな性状 の検体 | |
検体処理による 除菌効果 | ・除菌試験(UV照射) | 紫外線照射装置 |
・除菌試験(モップ・ロボット掃除機) | モップ、 ロボット掃除機など |