概要
光触媒を含有する抗かび加工製品における抗かび試験方法です。
平板状材料に適用可能です。
試験方法
検体(光触媒抗かび加工試験片と無加工試験片各3枚)に試験胞子液を接種し、フィルムを被せた後、25±5℃で24時間、光照射条件または暗所条件で培養する。
培養後、検体を洗い出し、生菌数を測定する。
*光照射は、15分以上予備点灯した紫外線照射装置を用い、依頼者指定の照度(紫外放射照度0.8 mW/cm2未満)で行います。
*照射時間は、製品が実際に使用される状況を考慮して短くしても構いません。
試験菌種
・Aspergillus niger(クロコウジカビ)NBRC 105649
・Penicillium pinophilum(アオカビ)NBRC 6345
※ 試験目的によって試験菌種を規定から変更して実施することもあります。
検体の必要量
〇サイズ
50±2 mm四方(厚さ10 mm 以内)
〇最低必要枚数
・光触媒抗かび加工試験片:1菌種あたり6枚
・無加工試験片:1菌種あたり9枚
*上記のサイズへの加工が難しいようでしたら、その旨ご相談ください。
*可能でしたら、予備も含め最低必要枚数の2倍量程度ご提供ください。
*無加工試験片が準備できないようでしたら、ガラス板を弊社で準備して使用することも可能です。ただし、加工有無の効果の比較ではなく、適当な対照との比較となってしまいますので、あらかじめご了承ください。
*ご希望でしたら、事前に検体の殺菌処理を行ってから試験します。消毒用エタノールでの清拭、紫外線照射、高圧蒸気滅菌、乾熱滅菌などが可能です。
試験実施にあたって必要な情報
お見積りにあたっては、下記のような情報を頂ければスムーズです。
・検体の種類数
・無加工試験片に該当する検体の準備の有無
・要求される成果物※(和文報告書以外にあれば)
・試験菌種(規定と異なる菌種で実施したい場合)
・光照射の照度と照射時間(試験方法参照)
※特にご要望がなければ、和文のご報告書(試験方法・試験結果(試験成立条件の判定結果、培養後の生菌数、抗かび活性値)を記載、画像なし)のみとなります。
納期
4週間~
*詳しくはお問い合わせください。
費用
その他試験方法のご案内
弊社では、さまざまな試験方法で試験を受託しております。
*弊社で受託している主な抗菌性試験・抗カビ性試験の一覧
以下に挙げた以外にも試験実施が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
調べる内容 | 試験名 | 主な検体 性状 |
---|---|---|
検体と菌の接触 による除菌効果 (直接) | ・液剤の除菌試験(試験菌懸濁法) | 液体 |
検体と菌の接触 による除菌効果 (担体を介して) | ・住宅用合成洗剤及び石けんの除菌活性試験方法 ・スポンジに対する台所用合成洗剤及び石けんの 除菌活性試験方法 ・液剤の除菌試験(硬質表面キャリア法) | 液体 |
物理的処理 による除菌効果 | ・ウェットワイパー類の除菌性能試験方法 | ウェットワイプ |
検体による菌の 増殖・発育抑制 効果(定量) | ・抗菌試験(JIS Z 2801) | 平板状の 試験片 |
・シェーク法 | 特殊な形状の 試験片 | |
・抗菌試験(JIS L 1902(菌液吸収法)) ・JIS L 1921(繊維製品の抗かび性試験方法) ・AATCC TM100(繊維材料の抗菌加工に関する試験方法) | 吸水性のある 試験片 | |
・吸水性樹脂抗菌性能試験方法 (日本衛生材料工業連合会・吸水性樹脂工業会) | 吸水性樹脂 試験片 | |
・JIS R 1702(光触媒の抗菌試験) ・JIS R 1705(光触媒の抗かび試験) | 光触媒加工した 試験片 | |
・JIS K 6400-9(軟質発泡材料の抗菌試験) | スポンジ製品等 | |
・バイオフィルム測定法 | 試験片、液体など | |
検体による菌の 増殖・発育抑制 効果(定性) | ・ハロー法 | 液体、繊維片 など |
・カビ抵抗性試験 | さまざまな性状 の検体 | |
検体処理による 除菌効果 | ・除菌試験(UV照射) | 紫外線照射装置 |
・除菌試験(モップ・ロボット掃除機) | モップ、 ロボット掃除機など |