家庭用カビ取り・防カビ剤等協議会「家庭用カビ取り剤(塩素系)の自主基準」に記載の「(1) 効力試験方法 ① カビ除去試験の方法」に基づいた試験も、実施可能でございます。
カビで汚染された試験片を検体で処理(噴霧・滴下)して静置したときの、試験片の色の変化を観察し、評価する試験です。
試験方法
① 試験胞子液の調製
0.2% Triton X-100添加生理食塩水に、培養したカビの胞子を懸濁し、約5×108 spores/mLの胞子液を調製する。
② カビ汚染試験片の作製
グルコース・ペプトン液体培地に①の胞子液を1~10 mL接種し、混和する。この液を試験布(キャンパス布※1)上に均一に塗布し、温度25℃、相対湿度95~99%で培養する。
③ 検体の接種、静置、判定
②の試験片に検体を噴霧または滴下し、ご指定時間※2静置した後、水で十分にすすぎ、肉眼で対照※3との差を判定※4する。
※1 試験文書には、タイル目地用セメントを塗布した板の記載もございますが、弊社では承っておりません。
※2 検体の使用条件、効果を期待する時間などを考慮してご指定ください。複数条件のご指定も可能でございます。
※3 文書には「処方通りの界面活性剤と水酸化ナトリウムに、2%次亜塩素酸ナトリウムよりなる組成」との記載がございます。界面活性剤の種類・濃度と水酸化ナトリウムの濃度は定められておらず、検体の処方などを考慮してご指定いただく必要がございます。「2%次亜塩素酸ナトリウムのみ」といったご指定でも承ることは可能です。
※4 試験方法からも分かる通り、この試験は、単に試験片の色の変化を確認する試験です。調べたいことと合っているか、今一度ご確認ください。
【その他】 文書にはn数の規定がございません。特にご希望がない場合は、n=3程度で行うことが多いです。
試験菌種
例えば、水回りを想定されている場合ですと、クロカビ(Cladosporium sphaerospermumなど)のご依頼が多いです。
試験実施にあたって必要な情報
お見積りにあたっては、下記のような情報を頂ければスムーズです。
・検体の種類数
・試験菌種
・検体接種後の試験片の静置時間
・対照の組成(上記参照)
・検体の調製濃度、溶媒(薄めて使用する製品の場合)
・試験片の種類(キャンパス布以外をご希望の場合は、ご相談ください)
・要求される成果物※5
※5 特にご要望がなければ、和文のご報告書(試験方法等を記載)と画像(静置前後の試験片の画像)のみとなります。