浮遊カビの種類から、有害・無害の判定をすることはできますか?

カビの人体への影響は、数や種類、感染経路、ヒトの免疫状態などにより総合的に決まるため、単純にカビの種類だけで有害・無害と判断することはできません。

空気中の浮遊カビについては、種類に関する基準は設定されていませんが、数については一定の基準が設定されている場合があり、この基準を満たしているかどうかで、環境の望ましさを判断することが可能です。

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AIJES-A0002-2013、6.4.2住宅の真菌

 室内浮遊真菌濃度 1,000 CFU/m3以下

 *1,000 CFU/m3を超えた場合、外気と比較の上、「室内浮遊真菌濃度 / 室外浮遊真菌濃度(I/O比)」を算出し、その数値が2以下である場合、外気由来であると判断する。

※この基準は一例ですので、必ずしもこれに沿う必要があるというわけではありません。
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浮遊カビの数を測定することで、室内環境が望ましくない状態かどうかを判定できます。

ここでいう望ましくない状態とは、「室内でカビが発育していると推測され、それが室内の空気中に浮遊した結果、室内の浮遊カビ数が外気に比べて異常に多い状態」を指します。

通常より多くのカビが存在する室内での生活は避けるべきです。室内でカビの発生が認められた場合は、カビの除去と適切な換気が必要です。