判断のご参考として、下記をご覧ください。弊社において試験結果の解釈のアドバイスを差し上げることは可能ですが、最終的には試験ご依頼者様にてご判断ください。
1. 試験規格によって規定されている場合、既定の判定基準を参考に抗菌効果を判断します。
・JIS Z 2801やJIS L 1902の場合、抗菌活性値が2.0以上で抗菌効果ありと判定します。
・JIS Z 2801には、「受渡当事者間の合意により,2.0よりも大きい抗菌活性値をもって抗菌効果の有無を判断してもよい。」といった記載があります。
・JIS L 1921の場合、1.0>Aで効果が認められない、2>A≧1.0で弱い効果がある、3>A≧2.0で効果がある、A≧3.0で強い効果がある(Aは抗かび活性値)と判断します。
2. 規定されていない場合の一般的な判断基準について
例えば、SIAAのシェーク法には判断基準の記載がございませんが、一般的な抗菌効果は、生菌数の常用対数値の差2.0以上(生菌数が対照に比べ1/100以下に相当)の差をもって判定します。仮に2.0にわずかに達していなかったとしても、各測定値のばらつきを考慮し、抗菌性があると判断して差し支えない場合もあります。
3. 数値の解釈について
・一般的に、生菌数の常用対数値の差1.0以上(10倍以上の差に相当)で生菌数に有意差があると判断しますので、仮に常用対数値の差が1.0~2.0の範囲であれば、「一般的な抗菌効果の基準には達しないが抗菌作用がある傾向が見られる」と解釈することも可能です。
・抗菌作用が強くも弱くもないような場合、試験結果が大きくばらつくことがあります。この場合、試験を繰り返すことにより抗菌効果が見られたり見られなかったりすると解釈することも可能です。