JIS Z 2911はどのような試験手順ですか?(塗料・皮革製品)

JIS Z 2911の試験手順は下記のとおりです。
※塗料・皮革製品の試験手順を記載しております。一般工業製品・繊維製品・プラスチック製品の試験手順は他の項目をご覧ください。電子製品・光学機器・その他の製品については別途お問い合わせください。

●塗料の試験

【試験手順】
試験片※1をグルコース・ペプトン寒天培地中央に置き、試験カビの混合胞子液(10^4~6 CFU/mL)を噴霧接種して、26±2 °C、相対湿度95~99 %で1週間培養する(試験の繰り返し回数(n):3)。
培養後、肉眼および顕微鏡で観察し、カビの発生度を判定する※2

※1 規定では、適切に薄めた検体をろ紙に浸漬させて試験片を作製しますが、実際に素材(木材など)に塗布した場合の効果を確認されたい場合は、素材に塗布したものをご提供いただき、試験を行うことも可能です。

※2 基本的に、混合胞子液に含まれるそれぞれの試験カビの発育度合いを見分けることはできません。混合胞子液に含まれる試験カビすべての発育度合いとして判定します。

【試験カビ】
Aspergillus niger NBRC 105649、
Penicillium pinophilum NBRC 6345、
Cladosporium sphaerospermum NBRC 6348、
Aureobasidium pullulans NBRC 6353、Trichoderma virens NBRC 6355
※試験目的によって試験菌液・試験菌種を規定から変更して実施することもあります。

●皮革及び皮革製品の試験

【試験手順】
試験片※1をポテト・デキストロース寒天培地中央に置き、試験カビの混合胞子液(10^4~6 CFU/mL)を噴霧接種して、26±2 °C、相対湿度95~99 %で1週間培養する(試験の繰り返し回数(n):3)。
培養後、肉眼および顕微鏡で観察し、カビの発生度を判定する※2

※1 滅菌精製水に18時間浸漬させた後、水分を拭き取って試験に使用する。

※2 基本的に、混合胞子液に含まれるそれぞれの試験カビの発育度合いを見分けることはできません。混合胞子液に含まれる試験カビすべての発育度合いとして判定します。

【判定方法】
試料又は試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。:0
試料又は試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は,全面積の1/3 を超えない。: 1
試料又は試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は,全面積の1/3 を超える。: 2

【試験カビ】
Aspergillus niger NBRC 105649、
Penicillium citrinum NBRC 6352、
Cladosporium sphaerospermum NBRC 6348
※試験目的によって試験菌液・試験菌種を規定から変更して実施することもあります。

【検体(試験片)】
サイズ:原則30 mm 角
    *製品そのもの等、試験片の作製ができない場合はご相談下さい。
必要枚数:予備含め5枚以上