JIS Z 2911のカビ抵抗性試験自体がカビの発育に最も適した培養条件(温度、水分(湿度)、時間)です。
すでに加速試験といったイメージですので、それ以上期間を短くすることは、基本的にはできません。
繊維製品のカビの量をATP量(カビが生合成する物質の量)で測定する試験が、JIS L 1921としてございます。こちらですと、培養時間が多少短くなります。JISでは繊維製品と書かれてありますが、多少アレンジし、硬質表面に適用することも可能です。
その場合、使用するカビの準備、試験片へのカビの接種、本培養(42時間程度)、ATP量測定、結果解析、報告書作成を含め、4週間程度でご報告が可能です。
JIS Z 2911の場合、本培養は確かに4週間程度ですが、本培養に使用するカビの準備のための培養がそもそも1~2週間程度かかりますので、全試験期間は6週間程度となってしまいます。
なお、試験ご依頼時に、おおよその検体送付日をご連絡いただけましたら、使用するカビの準備のための培養を事前に実施しておくような対応も可能です。
仮に、JIS L 1921とJIS Z 2911両方の試験を行った場合、結果が相関するとは限りません。その点はご了承ください。