カビの生菌数が一度減ってから増えるようなことはあるのですか?

カビの試験(保存効力試験、抗菌試験など)において、生菌数が数値上一度減少したように見えたものが、その後増加しているように見えることがあります。 しかし、カビの場合、細菌や酵母と異なり、生菌数が増加するためには菌糸を伸長させ胞子を形成する必要がありますので、増加している場合見た目に変化が見られるはずです。 そのため、見た目に特に変化がない場合、増加はしていない(ばらつきの範囲内)と考えるのが適当です。

例えば、下記のようなことが考えられます。
・防腐剤などの影響で、菌が生きているにもかかわらず検出されていない可能性がある
・固体の検体の場合、各測定ごとに異なる試料を用いることがあり、ばらつきが大きくなってしまう。(液体の検体の場合は、経時的に同じ試料からサンプリングして生菌数を測定するため、固体の検体に比べばらつきにくい傾向となる)